倒壊する

・久しぶりに気分が落ちている。悲しい。なぜ?なぜか。悲しいと思うようなことは何一つなかったはずなのに。酒を飲んで忘れたふりをしているだけで、実は悲しいことがあったのだろうか。自分のことなのに、まるでわからない。わからないふりをしている、きっとそうだ。しかし、何が悲しいのかわからないまま飲む酒は酔いがまわるのが早い。こんな時は、一人より誰かそばに居てくれたら、なんて思ってもだいたい一人。一人だから不安になるのか、不安だから一人でいるのか。

・仕事は決まっていないが、応募だけしてみた。候補は4つ。その中の1つだけ。それだけでドキドキが止まらない。また圧力ばかりの職場だったらと思うだけで、心拍数がおかしくなっている(と感じる)。そんな時は、また力もなく、ふと笑う。もう終わり。そう思えば、だいたいことは、どうでも良いレベルになっていく。スーパーのお刺身についている、大根のツマみたいに、ただそこにあるだけのものに。そんな気がする。

・自分が好きなものだけ、同じお店に置いていたらいいのにな。カレー屋さんのシシカバブ、中華料理屋さんの豚肺、焼き鳥屋さんのコブクロ刺し…サイゼリヤの小エビのサラダ。絵と工芸の本、パソコンとマウス、紙とペンと鉛筆と消しゴム、絵の具。全部、同じお店に置いていたら楽なのに。なんて。好きなものかき集めてなんとかなる精神ならここまで来ていない。

・自分の憧れる世界は、絵と手芸とハンドメイドなど。本を通じてて、作品と作り方を見て満足。でも本当は、できれば自分もその中に入りたい。自分でも何か作りたい。なのにどうしてうまくいかないんだろう。自分のことが好きじゃないことを確認せざるを得ないからなのか。自分の好きなことやりたいことをやっている人を、本当に尊敬するよ。生きるってそういうことなんだ。バイクでも絵でも熱帯魚でもプラモデルでも、アイドルの追っかけでもフットサルでも多肉植物でも、何でもいい。

・ぬーちゃんのお家に帰っても、自分の家に帰っても、何かが、いつも窮屈。無くてもいいものを求めて外に出ても、それもまた窮屈で虚しいのに。親友は、窮屈さや虚しさを忘れるために、わざと疲れたり壊れようとしている、その事象を自分で作り出していると言う。多動なあなたが言うぼんやりは本当じゃない、あなたはぼんやりするということが下手くそだ、とまで。あながち間違いでもないけれど、きっと壊れるのは許されないから、ワシは行く場所をなくして彷徨うんだろうな。こんなループ、あと何年繰り返したらいいのか。

・久しぶりにオーバードーズも。あとでぬーちゃんに、怒られるかな。そろそろ愛想尽かされるかな。こんなワシよりも、大事な友達の言葉を信用してしまうかな。「金づる」「俺は財布なのかな」「たかりとしか思えない」「別れたほうがいい」。ずっと頭の中に張り付いて、膨らんで離れない。もしそうならきっとワシから離れたほうが幸せになれる。でも、ワシの愛は、どこへ行くんだろう。与えて労って、そんな大したことできないけど。何もできないワシでも役に立つならば。苦しみや悲しみや疲れを減らして、生きててよかったと思って欲しい。そんなワシの、人生初めての純粋な愛、宙ぶらりんになって、ワシはまた「もう誰も近づかないでくれ」とダンボールの中に篭るのか、な。

・せっかく綺麗に綺麗にお化粧した顔も泣いてしまえばグズグズ。ちゃんと休んでも薬全部飲んでしまえば、ほら、めちゃめちゃ。消えないと終わりがないと知っていてわかっていて、それでも求めちゃう心理。ビョーキだね。いつになったら正常に戻れるんだろう。今まで正常だったことがあっただろうか。疑わしい。

・そういえばさ、久しぶりに餃子食べたいな。ビリヤニも美味しかったけど、どこか東京の奥地の、寂れた街にあった、ぬーちゃんと一緒に行った寂れたお店。なんでバイクでここまで来て、女連れて、この店なんだと思った。けど、お高いお店の餃子よりもずっと、とても美味しかったんだよね。

・きちんと抱きしめられてみたい。プライベートな時間だけでも。そんなのはおとぎの国、夢の中の世界だけにしか存在しないとしても。みんなそうだけど、傷も葛藤も不安も全て背負うのは、結構大変なんだよ。わかりきっていたって、ワシ145cmしかないし。こんな小さな体で全部、背負いきれないなぁ。でも誰も苦しまないで欲しいなんて。そんな都合よく行かないね。

・今日はピーマンの肉詰めは売り切れだった。残念。